サンタルチア

 日本でサンタルチアというとナポリ民謡が連想される.ナポリの中心部から小高い丘をまわり込んだ海岸一帯をサンタルチアと呼ぶようだ.いまは交通規制された幅広い大通りには高級ホテル,レストランが軒をつらねリゾートのようなところである.この真ん中にナポリ大学の会館がある.
 赤外線カメラの学会がナポリで開催されるというので迷うこと無く参加登録をしたのだが,噂に違わぬ観光地であるが.別の噂では治安の悪さも有名になっていた.サンタルチア地区は軍の警備もあって穏やかそのものであった.
 学会のポスター会場は,海に面した二階にあって,バルコニーもしつらえてある.出て見渡すと,正面遠方にカプリ島,左手にベスビオ火山,眼下は卵城,紺碧の海が一望され,抜けるようなコバルトブルーの空.これ以上のなにが必要なのかと思える学会会場であった.