アイフェイズ社は,東京工業大学発ベンチャーとして2002年に設立されました.現在の代表である橋本寿正東京工業大学名誉教授,研究・開発協力先である森川淳子教授は,設立当時からのメンバーです.長年にわたり,熱伝導率,熱抵抗,熱伝達率,熱浸透率,熱貫流率,熱拡散率,熱拡散抵抗,熱拡散時定数,熱インピーダンス,体積当たりの比熱容量,熱起電力,ゼーベック係数,電気伝導率などを決定するための測定機を製造販売する熱の総合ソルーションを提供してまいりました.これまでに,化学工業,自動車産業,電子工業,素材開発および大学等の研究機関に400台超の納品実績を重ねております.

弊社の装置は,薄膜や小さな試料に適した温度波法(TWA法)を採用.温度波を入力刺激として,波の振幅と位相変化を精密に解析するものです.販売装置は,薄膜用温度波熱分析法アイフェイズモバイルM3シリーズ, 厚い熱絶縁体と高分子材料の面内方向用 M10シリーズ,赤外カメラを用いた二次元熱分析装置M100で構成され,ソフトウエアを始め,装置の機械部分,電子回路,センサーまですべての部分を,弊社で設計製作した完全な自作製品です.したがって,迅速な修理,カスタマイズも可能としております.

 アイフェイズ・システムは要約すると以下の様な10の特徴を有しております.
1. シンプルな操作性 装置の簡素化と条件設定の自動化によって経験不要を実現
2. 簡単なサンプリング 前処理なしにそのままの状態での測定可能
3. 薄膜・微細試料への適用 10ミクロン以下の薄さ,1mmのサイズで測定可能
4. 迅速測定  わずか数十秒で結果を出せる常識を越えた迅速性
5. 高感度 高速応答センサーとディジタルロックイン方式による高感度化
6. 高い携帯性 ケース込みの加重で2kg程度以下の携帯性
7. 省エネルギー設計 USBバスパワーでの駆動,電池駆動機種もあります
8. あらゆる材料 周波数を変え,ダイヤ・金属から絶縁体・液体・気体まで対応
9. メンテナンス シンプル設計によるトラブル減と宅配利用の迅速応答
10. 国際標準化(ISO)への提案 温度波法はISO22007にて採用済

ご相談・依頼測定
 弊社の装置の件のほか熱伝導に関するご相談をアイフェイズ代表橋本がお受け致します.ダイヤモンドから絶縁体までの測定に経験を踏んで,最近ではほとんどの材料物質が測定できるようになりました.他の方法で難しいとされた薄いフィルム,極小試料につきましても容易に測定できます.実際の材料での簡単なチェックでしたら,弊社へ試料をお持ちくださるか郵送いただければ.試し測定と装置の特徴をご説明申し上げます.JR目黒駅前ですので,お気軽にお立ち寄りください.
 また,有償になりますが受託測定を致します.これもメール・電話にてお問い合わせくださいアイフェイズ・モバイルを使用した有償依頼測定は随時受け付けております.標準としてM3type1を用いた薄膜の熱拡散率測定は,原則約1週間で納品いたします. 試料の厚さは,絶縁体で10ミクロンから1mm,金属で50ミクロンから2mm,大きさで2mm角から100mm程度の原則平板となります.また形は不定形で構いません.切り出して平滑面が確保できればすべての材料で測定可能です.一検体につき10カ所の測定を行い平均をとります.一回の測定で,10検体以内をめどに受託測定致します.試料調製が必要な場合は別途費用が発生します.
 そのほか,発泡体,粉体,液体,グリース,炭素系材料あるいは上記の条件を超えた試料につきましては弊社へご相談ください.